よくある質問皆さまからよせられる疑問・質問にお答えします。

1.妊娠前期

①便秘がひどいのですが薬を飲んでも大丈夫?
 妊娠によるホルモンの影響、つわりによる食事の変化、大きくなった子宮が圧迫をする、などの理由で便秘しやすくなります。適度な運動や食物繊維の多い食品や海藻類を多く摂ること。
 時間を決めて排便の習慣をつける。朝起きてすぐ冷たい飲み物を摂るなどに心がけてください。
それでも排泄のない時は、医師に相談して薬を処方してもらってください。

②旅行に行っても良いですか?
 16週以降の中期に入れば胎盤もほぼ完成し流産の危険性も減ります(安床期)。出来ればそれまで待たれたほうが良いと思います。旅行前には健診を受け医師に確認をしていただくと安心です。

③風邪を引きました。
 自己判断で市販薬を服用するのはやめ医師に相談しましょう。必要とあれば薬の処方を致します。なにより風邪をひかないように日ごろからセルフケアをしましょう。

④出血があります。
 出血の程度で対応が違います。鮮血が多量にある場合は時間にかかわらず病院に連絡をして診察を受けましょう。茶色やおりものに血が混じる程度であれば安静にして様子を見てください。続くようであれば外来での受診をおすすめします。

⑤つわりで食事を摂る事が出来ません。赤ちゃんの発育が心配です。
 妊娠初期にはホルモンの影響でよくある症状です。3食にこだわらず少量ずつ食事や水分を摂ってみましょう。水分も取れず症状がお辛いようなら医師にご相談ください。
 その時期はまだ胎盤が出来ていないのでお母さんの食生活の影響は受けません。健診のたびに超音波で確認しています。写真の中に赤ちゃんの大きさとそれに相当する週数が記載されていますのでご覧になってください。

2.妊娠中期

①腰痛がひどく寝返りを打つのも辛いのですが。
 妊娠中の腰痛症の原因は、骨盤のゆがみにあるといわれています。どうしても体を反らす姿勢になりやすい事や関節を柔らかくするために胎盤から出るホルモンの影響もあり赤ちゃんが大きくなるにつれて骨盤の関節に負担がかかり腰痛が出ることもあります。分娩しないと治りません。
 1.姿勢を正しくして反らさない。壁に寄りかかりまっすぐな姿勢を確認。
 2.血行を良くする。腰を冷やさない。
 3.適度な運動をする。妊婦体操や散歩がお勧めですが早産傾向と医師から注意を受けている方や
   お腹の張りやすい方は控えてください。
 4.腰を固定する。痛みを和らげる腰痛ベルト(トコちゃんベルト)も紹介しています。

②歯の治療をして大丈夫でしょうか?
 妊娠中期であれば歯科治療は問題ありません。

③旅行に行くときの注意は?
 長距離の場合は時間にゆとりを持って休み休み行くつもりで計画を立ててください。
 事前に旅行先の産婦人科をチェックしておきましょう。母子健康手帳・保険証を携帯し旅行中に何かあったら付近の産婦人科で診察を受けましょう。

④帰省分娩をしたいのですが。
 現在通院中の病院からの紹介状と健康保険証・母子健康手帳をお持ちください。予定日より3週間前に分娩する方もいらっしゃいます。余裕をもって32週~34週までに帰省され当院医師の健診を受けてください。その前に一度、健診を受けて早めに入院の申し込みをしていただくとより安心です。
 現在巻石堂病院で健診を受けていて里帰りを計画されている方はまず受け入れ先の病院の分娩予約をしてください。当院での最後の健診時紹介状をお書きします。

⑤無痛分娩について。
 麻酔を使った計画分娩になります。メリット、デメリットがありますので詳しくは医師にご相談ください。

⑥つわりで減った体重が一気に戻りました。このまま太るのが心配で…
 妊娠前のような全身を使った運動は無理があります。散歩程度は問題がないので可能です。
 当院では妊娠中期(16週くらい)より認定を受けた、助産師・看護師によるヨガを行っています。
 体力づくり、体重コントロール、不快症状の改善、さらに分娩に備えて呼吸法やリラックス法などを体得する事を目的としています。
 マタニティスイミング、マタニティビクスなど専門のインストラクターが指導して開催しているスポーツクラブもあります。いずれの運動も始めるときは医師にご相談ください。

⑦忙しくてマタニティクラスに参加できません。
 月曜日から金曜日に助産師外来がありますので健診の際に合わせてお受けください。

3.妊娠後期

①足がつります。(こむらがえり)
 日中下肢を冷やした、長時間立っていたり歩いたりした、などで夜間ふくらはぎがつれる事があります。就寝前にアキレス腱を伸ばし温めると良いでしょう。
 妊娠10カ月になると不思議に起こらなくなります。

②お腹がよくはります。
 この時期お腹が張ることは良くあることです。ときどきであれば問題はありません。
 頻繁に張る・痛みが伴う・出血があるなどは要注意です。必ず受診してください。

③破水かどうかは自分で分かりますか?
 破水の仕方はかなり個人差があります。また尿?おりもの?破水?と分かりづらい時もあります。
 清潔なナプキンをつけ湿ってくるようなら破水です。陣痛の有無にかかわらず必ず受診して破水かどうか診断してもらいましょう。破水は赤ちゃんへの感染の危険性があるので絶対にシャワーや入浴はおやめください。

4.入院

①立ち会い出産を希望していますが可能ですか?
 ご主人のみ立ち会いは可能です。すべての出産時に対応しているわけではありませんので、前もって健診時又は助産師外来で詳しく説明を受けてください。
 入院時に「さくら」テキストに添付してある「立ち会い分娩誓約書」をご提示ください。

②母子同室は出来ますか?
 個室に入院されたご希望の方のみに母子同室を行っています。母乳分泌を促し母乳栄養の確立にむけることと育児に慣れることが目的です。

③授乳が心配です。
 赤ちゃんの抱き方や授乳の仕方など指導していますのでご安心ください。母乳の出方は個人差が大きいものです。マイペースで頑張りましょう。退院時にもお母さん一人ひとりの乳房の状態に合わせ指導・説明をしています。

④早めに退院したいのですが。
 産後3日目の退院診察で経過が順調で医師の許可があればその日に退院できます。
 ただし赤ちゃんは検査(黄疸、先天代謝異常など)がありますので問題なければ翌4日目にお迎えに来て頂きます。

⑤入院中に洗濯は出来ますか?
 入院病棟のそれぞれの階にコインランドリーがあります。小銭をご用意ください。

⑥分娩室で写真を撮っても良いですか?
 赤ちゃん誕生後からになります。

⑦陣痛が始まったらアロマオイルを使ってリラックスしたいのですが。
 当院では陣痛室(休養室)は個室となっています。個室においてはオイルの使用は可能です。
 血圧の高い方、無痛分娩で硬膜外麻酔が実施されている場合、影響を受ける事が考えられます。
 今は簡単に手に入るようになりましたが、お求めの際は資格を持ったアロマセラピストにご相談ください。
 当院では産後にアロマテラピートリートメントをご希望の方に提供しています。

⑧分娩後いつからシャワーが出来ますか。
 分娩後24時間を目安にシャワーが出来ます。気分が悪くなったり、転倒のおそれがあるために分娩の疲労が落ち着き確実に歩行が出来るころをおすすめしています。
 お湯に浸かる入浴はお母さんの1か月健診後となりますが、産後の出血(悪露)の状況によりますのでご相談ください。

5.赤ちゃん

①おむつかぶれがあります。
 この時期は排泄も頻繁にあるため、かぶれることがよくあります。赤くなってしまったらゴシゴシふかずぬるま湯で洗ってあげましょう。よく乾かしてからおむつをしてあげてください。ひどい場合は小児科か皮膚科を受診しましょう。

②赤ちゃんの顔にブツブツがあります。
心配はありません。石鹸であらって石鹸分はしっかりとってください。ひどくなるようなら小児科または皮膚科を受診しましょう。

③沐浴について。
 沐浴の指導は退院する日に新生児室で行っています。

④血液型を知りたいのですが。
 乳児健診で医師に直接お尋ねください。

6.母乳

①おっぱいが張って授乳をしても痛いのですが…
 症状が辛いようなら受診をしてください。乳腺炎の方にはマッサージの仕方や食事の指導、授乳の仕方を助産師が指導いたします。炎症があるときにはお薬を処方することもあります。

②母乳の回数について。
 母乳は何回飲ませて頂いても良いのですが、母乳不足のサインということもあります。赤ちゃんの体重の増え方が少ないようであればミルクを増やすことも考えてください。
 退院時乳房の状態にあわせて指導・説明をしています。お母さん一人ひとりによって異なりますのでその都度聞いてください。